2020年10月10日(土)
■いわき市で新型コロナの陽性者3人 市内では計30人に
県は10日、いわき市で9日、新型コロナウイルスの陽性者が新たに3人確認されたと明らかにした。市内では計30人となった。県新型コロナウイルス感染症対策本部事務局の担当者が10日午後2時から、福島市の県庁で詳細について公表した。
県によると、いわき市の陽性者はいずれも女性で、50歳代の会社員(Aさん)と70歳代無職2人(B、Cさん)。3人とも9月24日に陽性と分かった市内の70歳代男女2人の濃厚接触者だったが、同27日にPCR検査によって陰性だった。
この70歳代男女の濃厚接触者として、9月27日に市内の50歳代、70歳代の男性が陽性となったため、改めて濃厚接触者のA〜Cさんは2週間後の健康観察の終了に合わせ、もう一度PCR検査を受けたところ陽性と示された。3人とも症状は出ておらず、A、Bさんは入院予定、Cさんは入院中。新たな濃厚接触者はいないという。
■平窪の団体 台風1年に冊子発行 後世の教訓に
東日本台風で甚大な被害を受けた平・平窪地区を拠点に、支援活動を行う一般社団法人Teco(てこ)は、発生から1年を迎える12日、水害当時の状況や復興に向けて歩む町の様子や住民の声をまとめた冊子「てこてこ〜川とともに生きる 令和元年台風19号から1年の歩み〜」を発行する。現地では新型コロナウイルス感染症により、復興の遅れと被災者の孤立が懸念されており、法人代表理事の小沼満貴さん(34)は「被災地の現状に目を向けるきっかけになれば」と、冊子が支援の輪が広がる手助けとなることを願っている。
Teco(てこ)は、原発事故被災者のコミュニティー支援に長く携わってきた小沼さんが、仲間2人と一緒に「より地域に根差した活動を進めたい」との思いで昨年5月に設立。そのわずか5カ月後、台風で平窪に住むスタッフの自宅兼法人事務所が被災。変わり果てた町を前に震災支援の経験を生かし住民の心を少しでも軽くしたいとの願いを強くし、平下平窪に現拠点を立ち上げた。
冊子には「記憶を記録に残すことで後世の教訓としたい」とのメッセージが込められた。被災住民の生々しい証言などをはじめ、決壊した夏井川と共存するにはどのような対策が必要か、専門家の分析を交えた提言や法人のこれまでの活動をまとめた。
被災地に暗い影を落としているコロナ禍における避難の方向性、備えにも触れたほか、法人が並行して続けている震災、原発事故の復興支援活動を紹介し、日ごろより防災意識を高めることの必要性を訴えた。小沼さんは届いた冊子を前に「『平窪に住んで良かった』と思える支援をしたい」と決意を新たにしていた。初版は3千部で、住民などに配布するという。
写真は、完成した冊子を前にする小沼さん(手前)とスタッフ=9日(クリックで拡大)
■南東北大学野球連盟 東日大の佐々木 初のMVPに
南東北大学野球連盟2020秋季リーグ戦の表彰選手とベストナインが9日に発表され、東日本国際大の左腕主戦・佐々木大輔(4年・山村学園)が初の最優秀選手に輝いた。佐々木はリーグトップタイの4勝をマークし、2度目の最多勝利投手賞を獲得したほか、投手部門で初のベストナインに選ばれた。
同大では、佐々木と同じくプロ志望届を提出した斎田海斗(同・仙台育英)が2度目の優秀選手に輝いたほか、3度目となる盗塁王のタイトルを獲得。品田悠輔(3年・札幌日大)も初の優秀選手、打点王を獲得したほか、外野手部門のベストナインに選ばれた。このほか、高橋夏南人主将(同・角館)も三塁手部門で初のベストナインに選出された。
写真は、初の最優秀選手に選ばれた東日本国際大の佐々木(クリックで拡大)
■きょう未明 小名浜港で乗用車転落 男女2人死亡
10日午前1時45分ごろ、小名浜港の防波堤で、普通乗用車が海に転落し、車内から男女2人が車内から見つかった。2人は小名浜消防署のダイバーによる救出され、市内の病院に運ばれたが、間もなく死亡。死因はでき死と見られる。
いわき東署の調べで、男性は栃木県那須郡珂川町馬頭2492、会社員渡辺憲士さん(45)と判明、女性の身元は捜査中。同署によると、現場近くの釣り人から「車が落下した」との110番通報を受け、現場に駆け付けた同署が小名浜消防署の応援を受けて捜索を開始。通報から約40分後、乗用車の天井部を見つけ、2人を車内から出した。
渡辺さんは友人4人と釣りをしに同港に来ていたという。事故当時、雨で路面は濡れていたという。同署は同日午後1時から、車両の引き上げ作業を開始。女性の身元の特定を急ぐとともに、詳しい事故原因などを調べている。