小学校に上がるか上がらないかの年ごろで昭和39年を迎えた33年生まれにとって、東京五輪の記憶はどうなのだろう▼国立競技場で入場行進する赤と白の制服をまとった日本選手団、マラソンのアベベや円谷幸吉の勇姿は、当時のテレビで見たものか、それとも録画を繰り返し見ているうちに刷り込まれたものか。何年か前、無人の国立競技場を見学したことがあったが、ところどころに東京五輪当時のものが残っていた。場内の博物館に表彰台があって一番上に上がってみたのがいい思い出だ▼6年後のTOKYO五輪はどんな大会になるのだろう。地元開催に備えて競技力の向上が図られるはもちろんだろうが、スポーツを楽しむ人たちの広がりと新たなスポーツ文化の創出も楽しみだ▼今は高齢者や幼児、障がい者でもその気になれば存分にスポーツを楽しめる環境が整ってきた。囲碁やチェスがスポーツであることもわかった。新たなムーブメントに期待したい。