元号が「平成」に入ったばかりのころ、営業で通った市内の会社が県内向けのテレビ取材を受けたことがある。少しでも役に立ちたいと思い、紙面で放送日時を紹介したのだが、その当日驚いた。番組編成の都合でオンエアされなかったのである▼翌日出社すると、編集担当役員が渋い表情で読者からの電話を受けていた。話の内容から放送延期の件と分かり、書いたこちらに回された。以来、良かれと思ったことでも突発的な出来事を考え、「放送予定」とことわりを入れるようにした▼先日夜、ある地区で開かれたイベントが記事化されたかを尋ねる電話がかかってきた。取材記者はすぐ作成、見出しも付けておいたのだが紙面構成上、少し時間がたっていたことは事実。だが「いつ載るか、あす載るのか」と詰問調で迫る▼約束はできないため、早めに掲載する旨を伝えたのだが、なんとなく釈然としない。まさかクレームを主とした〝プロ○○〟ではあるまい。