今月1日から、「客引き行為等の防止に関する条例」が施行された。震災以降、繁華街において、悪質な客引きによる迷惑行為が横行するなか、市民生活の安全と平穏を保持するために制定されたもの▼以前は携帯電話を耳に当て話すふりをしながら通りを歩かないと、しつこく声をかけられ、振り切るのも大変だったものだが、今は、千鳥足の酔客の姿は目にするも、さすがに客引きの姿は見受けられない。また、目に付く所には、三カ国語で、条例の説明が張られている。今のところ、効果は絶大なんだと実感させられるところだ▼行きつけの店のマスターは、この効果を認めつつ、「今だけじゃないですかね」と、冷ややかな感想を漏らした。銀座通りや、レンガ通りのタクシーや代行運転業者の違法駐車摘発の時のことをだぶらせているという▼取り締まればいなくなり、その後また元に戻ってしまう。皆が目にしている悪循環だ。今度こそ繰り返してはならない。