市議選も後半戦。各候補者の選挙運動も一段と熱を帯びてきた▼選挙年齢が引き下げられた先の参議院選では、10代の若者に対し、国を挙げて選挙権の行使を訴えるキャンペーンを大々的に行い一定の効果を得たが、それでも若者層への浸透はまだ足りない気がした。選挙ごとの普及活動ではなく、日ごろから継続的に行っていかないかぎり、若者の選挙離れは止まらないのでは▼一方で、なぜ若者の政治、選挙離れに拍車がかかるのか、政治家の方々は考えたことがあるのだろうか。最近の例では、東京都知事の政治資金問題など、連日マスコミに取り上げられ、こんな政治家の醜態を見せられる若者に、あなたの1票が政治を変える―と言われても、空虚な言葉としか若者には感じられないのではないか▼政治家は政治に対し真摯に向き合い、有権者も自分の暮らしを形作る根幹をなすのが政治だと理解し、政治に無関心であってはならない。市議選投票は11日。
片隅抄