先日、小泉進次郎衆院議員の講演会があった。自民党の農林部会長という立場上、講演の核心は日本の農業の展望に関してがメインで、「人工知能付きのハイテク機器が日本の農業を変える」という何ともセンセーショナルな内容だった▼生産性を上げる目的もあるが、それによって若者の農業への関心を高める事にもつながるという。携帯電話からスマホに移行した10年を例に挙げ、技術革新の速さ、高い日本の技術力がそれを可能にするという▼身の回りの家電製品等を見ても、その技術の進歩の速さに驚かされることが多い。そんなハイテク技術を、農業という、生きていく上での最重要部分に結び付けるところに感心させられたが、同時に、実現する日が来るのも遠くないなとも思った▼便利になるのはいい事だが、それに頼りすぎると、痛い思いをすることもある。技術革新を単なる「楽」(らく)と捉えてはいけないと言う事だ。技術同様、人も進化しなくてはいけない。
片隅抄