昨日は4月とは思えぬ暑い一日だった。市内の桜も先月から続く陽気のせいですっかり花を散らし、目に鮮やかな緑の葉に包まれている▼そんな中、ある祝宴に出席した。アルコールが供されるため路線バスに乗り、会場に向かったが運賃を払う段になって妙なことに気付いた。恥ずかしながらスーツの上下が別々になっていたのだ。強い日差しのためか着替える際、視界が攪乱したようだ▼余裕を持って乗車したのが幸いし、すぐ引き返えし正装、また戻り式典の進行に間に合ったが、数年に1度はこのようなしくじりをする。一般的に会費を忘れる、会場を勘違いするなど、単純ミスもあるが、いざ自身のことになると今回ばかりは気が動転した▼私事なら自己責任といえるが業務上では、そうもいかない。例えばわれわれの場合、「カメラのカードを入れ忘れた」「資料を紛失した」では済まない。小さなしくじりが大きなマイナスを生じる。信用を問われかねない。
片隅抄