漫画「タイガーマスク」の主人公「伊達直人」を名乗り、児童養護施設にランドセルなどを贈っている〝タイガーマスク運動〟が全国で広がっている▼いわき市でも10日、おもちゃや文房具、子ども用の衣類が購入できる「こども商品券」20万円分と、伊達直人の名前の入った手紙が小川町のいわき育英舎に届いた。全国的に広がりを見せてはいたものの、まさか、いわきでもあるとは、と言うのが正直なところ。一報を聞いて本当に驚いた▼最近では、伊達直人のほか、漫画「あしたのジョー」の主人公「矢吹丈」や伊達政宗、坂本龍馬などの歴史上の人物、有名人などを名乗っている例もあるという▼一方で、こつこつとボランティア活動や寄付を続けている人もいる。本社にも匿名の寄付の寄託が届くこともある。同じ善意に、変わりはない。タイガーマスク運動が広がりを見せることはいいことだとは思うが、一過性に終わらず、末永く続いていくことを期待したい。
片隅抄