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片隅抄

2020.9.2

1日は「防災の日」。この日から1週間を防災週間とし、全国各地で防災に対する啓もう活動が行われる▼昔は防災の日と言っても特別な感情はなかった。なぜならいわき市は大きな災害に見舞われることが、ほとんどなかったからだ。その考えが一変したのが、2011年の東日本大震災。未曽有の巨大地震に襲われた市の沿岸部では、大津波が発生し広範囲にわたって、集落が飲み込まれるなど多くの犠牲者と被害が出た▼震災から9年半が経ち各地で復興工事が進み、震災の記憶が薄れる中、今度は昨秋の東日本台風の襲来。豪雨で好間川が氾濫し、流域にある多くの家屋が床下、床上浸水に見舞われた。ここ10年、県内は地震、津波、豪雨など自然の猛威にさらされてきた▼天災は忘れたころにやってくると言われるが、このところは忘れる間もなく日本列島は、次々と自然災害に襲われている。防災の日をきっかけに、どんな備えが必要か改めて考えたい。

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