国を信じてごめんなさい。兵庫県明石市長は、国からのワクチン供給が当初の見込みから大幅に減り、59歳以下の接種が白紙となったことを受け、こう謝罪した▼明石に限らず、ワクチンが希望量に満たないために新規接種者の予約を停止するなど、対応に追われる自治体が相次いでいる。本市もそのひとつ。国との調整を行う県から「希望量を供給できない」などと〝一方的に〟連絡があったという▼確か政府は9月までに国民全員のワクチンを確保するめどが立った、と強調していなかったか。市は見通しを受けて市歯科医師会に打ち手の協力を要請、会場を次々押さえたはいいが、ふたを開けたら「ワクチンが足りません」。期待させといて、それはない▼と同時に、各自治体は事前に供給不足となることをなぜ予測できなかったのか。民間でこんな事態を招いたら信頼は一気に失墜、下手すると会社が吹っ飛ぶ大事。要は国との連携不足、これに尽きると思うのだが。