3月11日に発生した東北地方太平洋沖地震は、東北地方や関東地方の一部に甚大な被害をもたらした。さまざまな善意が義援金という形で市の災害対策本部などに届けられている▼本社にも義援金の問い合わせが数件あった。通常なら、本社を通して善意を寄せた、という記事で紹介するところだが、地震の対応などで今回は遠慮してもらっている▼先日、ある女性から義援金や物資が寄せられた。女性は昭和40年代、父親の仕事の関係で平に住んでいたという。手紙が添えられており「震災後、とても自然が豊かで過ごしやすかったいわき市の事が頭から離れません。皆さんご無事でしょうかと」などと書かれていた▼手紙は「遠くからいつも、いわきの事を思っています。一日も早く もとの美しい いわき市に戻れることを心からお祈り申し上げます」と結ばれている。この手紙に勇気づけられ、いわきの復興の様子を紙面で伝えていかなければ、と気持ちを新たにした。
片隅抄