球界の宝がとんでもない偉業を成し遂げた。ロッテ佐々木朗希がプロ野球で28年ぶりの完全試合を達成した。しかも13連続奪三振の日本記録も樹立。日本記録に並ぶ1試合19奪三振もマークした▼同年のドラフト2位で、いわき市出身の佐藤都志也が打者として、一足早く結果を残す中、20歳の若き才がようやく開花した。164㌔の真っすぐを軸に、140㌔台の高速フォークと桁違いの活躍を見せ、ドラフト1位の貫ろくを見せつけた▼桜前線が到来した福島では、南東北大学野球連盟の春季リーグが開幕。コロナ禍の影響で、3年越しの春舞台に立つ東日本国際大が開幕2試合を連勝した。第2戦では4年前の夏、甲子園で〝金農旋風〟を巻き起こし、その年の秋、ドラフトの目玉となった吉田輝星(現日本ハム)のチームメイトだった打川和輝が大学での公式戦で初安打を記録した▼3年間の下積みをへて、ようやく才能を開花。白球を追う選手たちから目が離せない。
片隅抄