仏都・会津はまた歴史に彩られたまちでもある。昭和45年の今ごろ、小学校の修学旅行で初めて鶴ケ城を見た驚きは、その後何度お城に足を運んでも忘れることはできない▼かつて県立博物館建設の誘致をいわき市と会津若松市で綱引きをしたことがあったが、会津に軍配が上がったのも仕方がないかもしれない。館内で白水阿弥陀堂の大型模型やフタバスズキリュウの全身骨格模型を見るのはやや複雑な思いもあるが、昨年夏、ここでいわきにゆかりのある刀匠たちの刀剣展が開かれたときは、居てもたってもいられず車で駆けつけた▼今年の夏は、「新選組展」が開かれる。会津藩お抱えの浪士たちが動乱の幕末、大志を抱きながら会津と運命を共にしたのはNHK大河ドラマ『八重の桜』でもおなじみだ▼展示では会津戦争で戦った副長・土方歳三の愛刀など見どころも多い。市内には斎藤一の墓などゆかりの地も多い。会津で、今年も歴史にひたる夏になりそうだ。