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いわき市 6月議会に補正予算計上へ 物価高騰対策には計8億2千万円

 市は25日、6月1日開会予定の市議会6月定例会に対し、議案24件を提出すると発表した。このうち一般会計補正予算案として、物価高騰対策と、市石炭・化石館「ほるる」の竪坑櫓解体、風力関連産業の推進、常磐地区の交流拠点整備事業に向けて、計10億604万2千円を計上する。内田市長が25日、市役所で行った記者会見で概要を語った。物価高騰対策は14事業・8億2597万3千円としている。
 子育て世帯に対する支援のうち、保護者の負担を増やすことなく、質や量を保った給食の提供を継続するため、食材料費高騰分相当額として、1億3837万4千円を充てる。市は本年度から、第3子以降に関しては給食費を無償にしており、これら事業を含めると、第2子までは小学校で月当たり約600円、中学校で同700円相当の助成となっている。
 農林水産業に対する支援のうち、畜産農家の緊急支援として、資料購入費に4942万8千円。林業・木材産業等事業者等の燃料費も拡充し、6331万6千円を付けた。
 中小企業等に対する支援では、経営コスト削減を図るため、省エネルギー効果の高い設備に更新する補助金に1億2500万円とした。県の「中小企業等経営コスト支援補助金」(最大300万円)に、市が独自に上乗せする形で、最大100万円の補助額を設定する。
 賃上げや業務改善など労働環境の整備を推進するため、1200万円を組み入れ、設備投資等に要する経費の一部も補助する。国の「業務改善助成金」(最大600万円)とともに、市が最大60万円を独自に補助する。
 地域公共交通・地域観光事業等に対する支援のうち、観光業需要回復支援事業費は1億1253万円。宿泊クーポンを計1万1500枚を発行する。訪日外国人(インバウンド)の復活も見据え、来年のいわきサンシャインマラソンでは、台湾から100人を誘客する計画を立てる。
 内田市長は4月補正予算と合わせ、6分野で16事業、計25億1244万6千円を物価高騰対策に講じていると説明した。

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