東京電力福島第一原発の汚染水を浄化した後の処理水を巡り、東電は11日、初回の海洋放出が終了したと発表した。初回の海洋放出は8月24日から始まり、10日まで約7800トンを分けて流した。東電に加え、国や県によって、福島第一原発周辺の海水や魚のモニタリングを行っているが、異常はなかった。放出設備のトラブルも確認されていない。
海洋放出は、処理水に残る放射性物質トリチウムの濃度が、国の基準の40分の1(1リットル当たり1500ベクレル)未満になるよう、海水で希釈し、海底トンネルを通じて、沖合1kmから流している。今回は放水口の約200mで、トリチウムが同約10ベクレル検出されたが、環境には問題はない値となっている。
東電によると、初回の内容を検証した上で、2回目は10月上旬ごろにも実施するという。本年度は処理水を貯蔵するタンク約30基分にあたる計約3万1200トンを、4回に分けて海に流す計画となっている。
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