『店長がバカすぎて』
著 者:早見 和真
出版社:KADOKAWA
価 格:759円(税込み)
※紹介する人
小野久光さん
非敏腕店長がいる書店で働く女性店員の成長物語
主人公は、〈武蔵野書店〉吉祥寺本店で契約社員として働く28歳独身、谷原京子。とにかく本が好きで、幸せになりたいから働いている。
そんな谷原京子は、名ばかり勇ましいが「非」敏腕店長の山本猛(たける)のもと、文芸書の担当として、次から次へとトラブルに遭いながらも日々忙しく働いている。憧れの先輩書店員小柳真理の存在が心の支えだ。そんなある日、小柳に店を辞めることになったと言われ……。
書店を舞台にした、一緒に働く従業員や個性的なお客様、何より「非」敏腕店長に翻弄されながら、その中で谷原京子が書店員として成長していく姿を描いています。
書店小説だけでなく、謎解きミステリー要素も含まれていて、どんどん世界観に飲み込まれていくことでしょう。
谷原京子の心境の愚痴を綴ったストレートな表現もクスッと笑える魅力。書店あるある満載で書店に興味がある方、好きな方にはぜひ読んで共感してほしい1冊です。
(鹿島ブックセンター勤務)