のんびりとした日曜(19日)の昼間。家人から電話が入った。ラトブ前を車で走行中、火事に遭遇したと。もちろん運転中にかけたのではないが、その声からは事の重大さが伝わってきた▼急ぎ外を見ると、自宅から東方向に黒煙が上がっている。すぐさま何台もの消防車が現場に向かって行った。子どものころから「たまち・しろがね」と平の繁華街、特に夜にぎわうエリアを総称して覚えていた。その田町での火災だった▼現場付近の銀座通りに駆け付け、規制線の外から真を撮るが小路と猛煙のため、火元が特定できない。こちらの隣では、スマホで会話する女性が「もう店だめだわ…」とあきらめにも似た声を上げた▼27日現在、いわき中央署は建物被害について、全焼5、半焼2、部分焼4、ぼや1の計12棟におよんだと発表した。幸い人命損失はなかったが老朽化、密集、強風など悪条件が重なったように思う。盛業の夜だったら、どうなっていたか。