パリ五輪と同時開催とあって、例年に比べて注目度がやや低い夏の全国高校野球選手権大会だが、テレビからはいつものような選手や応援団の熱気が伝わってくる▼酷暑対策に、今大会は気温が高い午後2時前後の日中を避けた午前の部、夕方の部という試合日程が大会3日目まで組まれたが、来夏はこれがスタンダードになるのだろうか。9イニング制から7イニングに短縮する案も出ているが…▼さて、大会4日目の第1試合まで公立―私学が4試合行われたが、すべて私学が勝った。夏の選手権の公立の優勝は2007年の佐賀北までさかのぼる。この格差がますます広がれば、将来は〝公立と私学を分けた大会〟を提案する声が出ないかと勘繰ったりする▼沖縄大会ではエナジックスポーツ、ウェルネス沖縄、KBCという午後は授業として野球の練習に充てるスポーツ専攻の高校が躍進している。これも時代の趨勢といえるが、その評価にはまだ時間がかかるだろう。