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吉野正芳氏 次期衆院選の不出馬を正式表明 新福島4区は新人3人の争いへ

 自民党衆院議員で、8期務めている元復興相の吉野正芳氏(76)=旧福島5区、植田町=は30日、健康上の理由から、今期限りで政界を引退する方針を正式に表明した。吉野氏のいわき地区・双葉地区の連合後援会は同日午後、内郷綴町のクレールコートで合同幹部会を開催し、斎藤公男連合後援会長が吉野氏のメッセージを代読した。本人は出席しなかった。
 いわき市と双葉郡の旧福島5区は区割りが変更され、次期衆院選からいわき市を含む浜通り全体が新4区に再編。吉野氏は公認候補予定者となる新4区の支部長に就いていたが、進退については示してなかった。
 吉野氏は引退について、「数年前から公務の合間を縫って体力の回復に努めてきましたが、衆院選の期間は12日間ある中で、これまでのように街頭演説を行ったり、いろいろな方とお会いしたりして、自分の公約や政治信条を訴えるだけの確信が持てず、東日本大震災の被災地を選挙区とする国会議員として、復興・創生の途上にあるふるさとの現状を鑑みると、誠に悔しく残念な思いです」と説明した。
 その上で「有権者の皆さまからお預かりした選挙区をお返しする気持ちであり、次の候補者は党本部と県連でよく相談してほしい」と、後継指名は行わなかった。
 吉野氏は佐糠町出身。磐城高、早稲田大第一商学部卒。家業の吉野木材を経て、1987(昭和62)年4月から県議3期を務め、2000(平成12)年6月の衆院選で初当選を果たした。環境副大臣や衆議院原子力問題調査特別委員長、衆議院東日本大震災復興委員長を歴任。2017年4月から18年10月まで復興相。
 復興相就任にあたっては前任者が被災地をやゆする発言から更迭され、急きょ任命されたが、「復興こそが我が天命である」の心情を胸に震災・原発事故からの復興を進め、帰還困難区域における特定復興再生拠点(復興拠点)の整備や、風評被害の払しょくなどに力を注いだ。
 内田市長は「東日本大震災からの復興に格別の御尽力をたまわり、その熱意と幅広い見識、卓越した政治手腕、政治活動に奔走されるお姿は、いわき市民の大きな支えとなりました」とコメントを寄せた。
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 自民党の石破茂総裁は30日、首班指名を受ける予定の10月1日召集の臨時国会で衆院を解散し、「10月15日公示―27日投開票」の日程で総選挙を実施するとの考えを発表した。
 衆院選の新福島4区を巡っては、自民党は県連が新人で前県議の坂本竜太郎氏(44)=植田町=の擁立を軸に動いており、近く正式に固まる見通し。立憲民主党は新人の会社役員斎藤裕喜氏(45)=双葉郡富岡町=、共産党は新人で党いわき・双葉地区委員長の熊谷智氏(44)=平下高久=が立候補を表明しており、新人3人による戦いが見込まれる。
 (写真:復興相として単独インタビューに応じた吉野氏=17年5月)

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