東京電力は7日、福島第一原子力発電所2号機で溶け落ちた核燃料(デブリ)の試験的な取り出しに成功した。デブリの採取は2011年の原発事故後で初めてとなる。デブリは分析され、今後の本格的な取り出しのための検討材料になる。
東電によると、デブリは6日から原子炉格納容器につながる金属製のスペースで、アルミニウム製の小箱に保管していた。7日午前11時40分頃、小箱ごと樹脂製の専用コンテナに入れた。東電はこの時点で試験的な取り出しの完了と位置付けている。
福島第一原発事故では1~3号機で炉心溶融(メルトダウン)が起こり、核燃料が炉内の構造物と混ざって推計約880トンのデブリが発生した。今回のデブリは、大きさが耳かき1杯分の5ミリ程度、重さは3グラム以下とみられる。(読売新聞社配信)
(写真:福島第一原発2号機=読売機から 米山要撮影)
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