いつもの年の瀬と打って変わりここ数日厳しい寒さが続いた。従来、冬が苦手なこちらは、身震いしながら朝夕を過ごした。昨年の今頃を振りかえると、不覚にも体調を崩し、2日間社を休んでいる▼咳こそ出なかったものの倦怠感、発熱、悪寒、関節の痛みに襲われ、なすすべもなかった。意を決して自室近くのクリニックに行くも「新規患者は受け付けておりません」の一言で門前払いされたことを苦々しく思い出す▼新型コロナの感染が落ち着きを見せたと思っていた矢先、インフルエンザが猛威の兆しを見せている。いわき市内においては、15日までの感染者数198人に対し、22日までには464人と2・3倍に急増した▼新千円札の肖像、細菌学者北里柴三郎を懐に忍ばせても予防にはならないが、彼が提唱したとされる「三密」回避は生かされるだろう。コロナ禍で叫ばれた、ごく単純な防止法に自身の体調管理を加え、来る新年をすがすがしいく迎えたい。
片隅抄