いわき中央署は4日、市内の80代男性が警察官や検察官をかたる人物の電話を信じ、現金1200万円をだまし取られたと発表した。
同署によると、男性は昨年12月16日、「警察で逮捕した暴力団員の男が、犯罪で得たお金をあなた名義の口座に振り込んでおり、口座を使わせてもらった謝礼として、現金をあなたに支払ったと供述している」「あなたも事件の共犯者になるが、事件に関与していないと証明するためには、あなたの口座のお金を調べる必要がある」「口座から現金を引き出して、調査のために渡してほしい」と連絡を受けた。
男性は話を信じ、自分名義の銀行口座から現金を引き出した。今年1月7日に検察官とする人物から「これから係の者が現金を受け取りに行くので、自宅近くのアパート敷地の植え込みに現金を置いてほしい」と指示を受け、男性は封筒に入れた現金1200万円を言われた通りに置いたことで、そのまま何者かに持ち去られたという。
その後現金が返還されることがなく、詐欺に気付いて届け出た。
同じ手口の詐欺としては1月16日、相馬市の70代男性が警察官や検察官を名乗った電話によって指示された通り、自宅玄関先に紙袋に入れた現金を置き、約1600万円を詐取された事件が起きている。
同署では捜査のために現金を用意するよう求めることはないとし、警察官や検察官とする電話でお金を要求された場合にはすぐに詐欺を疑い、家族や警察に相談するよう呼びかけている。
(資料写真:いわき中央署)
ニュース