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映画「フラガール」に憧れて 大熊町出身・HARUKAさん ソロデビュー飾る

 白い衣装に包まれた俳優の蒼井優さん演じる主人公・谷川紀美子は、ソロダンスの「タネイムア」を力強く美しく舞い、会場を魅了した。
 2006(平成18)年に上映され、大ヒットした映画「フラガール」の伝説のクライマックスシーン。息をのむような演舞に心打たれた少女は、やがて本物のフラガールになり、夢にまで見た真っ白な衣装でスパリゾートハワイアンズの舞台に立った。第82代ソロダンサーに選ばれたHARUKAさんは舞台を終え、紀美子のような晴れ晴れとした笑顔をみせた。
 HARUKAさんは双葉郡大熊町出身。小学4年生のときに東日本大震災、そして東京電力福島第一原子力発電所事故に遭い、家族とともに田村市、そして新潟と避難生活を続け、会津若松市へ。多感な時期を会津で過ごし、小、中学校の先輩の背中を追い、いわきの高校に進学した。
 最初はフラダンスに興味はなかったが、友人に誘われてフラ部へ。最初は渋々だったというが、原点を学ぶために鑑賞した映画「フラガール」の紀美子に『ぞっこん』、心奪われて「自分もこの舞台でソロダンスを踊りたい」と強く願うようになった。
 そこからフラにのめり込み、3年生までずっと「フラガールズ甲子園」に出場。卒業後、夢を追いかけて2019(平成31)年4月に常磐興産に入社し、フラガール養成学校の常磐音楽舞踊学院の第55期生として修行を重ね、同年8月にステージデビューを果たした。
 その後もソロダンサーの目標に向かって踊りと真剣に向き合い、表現の幅を広げるために志願してショーのMCにも挑戦。同期が先にソロデビューを果たしても焦らず自らを高め、ついに夢を結実させた。与えられたソロネームは「ティアレ遥」。
 『ティアレ(Tiare)』はタヒチを象徴する花で、幸福や清楚、幸運を意味し、この上ない幸せを感じながら、いつまでもその名を胸に躍り続けてほしいという願いが込められた。
 HARUKAさんは19日夜のステージで、念願のソロデビュー。母や大熊町、高校の友人たちの目の前で躍動し、あこがれの白い衣装でタネイムアを華麗に踊り切り、万雷の拍手に包まれた。
 「唯一無二のフラガールになりたい」とHARUKAさん。次の夢は「ソロの衣装でふるさと、大熊町で踊りたい」。震災、原発事故を経験し、人の痛み、そして絆の重みを知る6人目のソロダンサーが誕生した。
 (写真:ソロデビューを飾ったHARUKAさん)

PR:いわき市北部地域を中心に、児童養護施設、老人保健施設、特別養護老人ホーム、ケアハウスをはじめ、診療所とデイケア、デイサービス、居宅介護支援、訪問介護、訪問リハビリと多種多様な福祉、医療事業を展開。

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