ロシア極東・カムチャツカの由来は、先住民のコリヤーク語で「魚の燻製」という意味だそう。日本財団のホームページで、同財団理事を務めた歌川令三氏の著書の内容として紹介されている=カムチャッカ旅行記(1)“魚の燻製”という名の半島。コリヤークとはトナカイを指し、先住民たちはそりを操るのにたけていたとされる▼きのう朝、カムチャツカ半島の沖合で巨大地震が発生した。地震の規模を示すマグニチュード(M)は8・7だった。ロシアの有力紙はSNSを通じ、津波が家屋をのみこむ姿を投稿している▼いわき市を含む福島県沿岸部に津波警報が出された。スマートフォンから鳴り響く警告音は、14年前の災禍を思い起こして胸を締め付ける▼現時点で被害は確認されていないが、速やかに避難することの重要性を感じた。一方で沿岸に近い小名浜の市街地では渋滞が生じたことを踏まえ、あらためて自動車避難のあり方も考える必要がある。