21日から「秋の全国交通安全運動」が始まる。年間を通して交通弱者と言われる子どもや高齢者を守ることが重要課題となっている▼もう一つ懸念されているのが、自転車が絡む事故。近年、交通ルールやマナーの悪化によって、全国で事故が増加傾向にある。中でも、飲酒運転は重大な結果を招くとされ、昨年の11月に新たな罰則規定が設けられたが、違反者は跡を絶たない▼県内の今年上半期の自転車の酒気帯び運転摘発件数は14件で、違反全体の3割を占める。今運動でも、自転車での飲酒運転の根絶が重点項目として掲げられている。酒を飲んで運転すると視野が狭くなり、危険を感知する能力も低下する。警察は「自転車だから大丈夫は大間違い、自転車も車両」と訴える▼酒気帯び運転には、3年以下の拘禁刑または50万円以下の罰金が科せられる。罰則が課せられるからではなく、自分や他の誰かを傷つけないためにも交通ルールと、マナーの厳守が求められる。