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いわき市 メヒカリに合うビール開発中 サッポロ、漁業者、水産卸と連携で
市は10月にも、いわき市の水産物ブランド「常磐もの」の振興を目指し、メヒカリに合うクラフトビール「JOBAN ALE(ジョウバンエール)」をお披露目する。
サッポロビールと連携した事業で、首都圏を中心に常磐ものをPRする取り組みを後押ししていく。市民向けとしては、今冬に予定するメヒカリをテーマにしたSNSキャンペーンにあたって、ジョウバンエールを副賞として進呈する。
市とサッポロビールは昨年度、アンコウに合うビールを手がけており、本年度から拡大して展開。新たに若手漁業者で構成する団体「いわきfisher′s network(フィッシャーズネットワーク)」や、水産卸・いわき魚類が参加し、より磨きをかけている。
フィッシャーズネットワークは今年1月、40代以下の漁業者で集まった市漁業協同組合のプロジェクトから発展して発足し、情報交換や技術向上に対する勉強会を重ねている。
8月末には平のレストランで、サンプルの飲み比べが行われた。白身魚としてのメヒカリのうま味をどう生かすかをテーマに、サッポロビールが持つ知見を交えながら、約20人の関係者が意見を交わした。
完成したジョウバンエールは10月18日、東京・豊洲市場で開催される首都圏のバイヤー向け商談会に持ち込み、常磐ものの魅力発信として、いわき市から赴く事業者の販売促進に役立てる計画だ。
また鮮魚専門店を全国展開し、東日本大震災・東京電力福島第一原発事故からの福島県の復興にも協力する「中島水産」(東京都中央区)も事業に加わり、店頭での販促品として活用される。
市水産振興課の担当者は「市民の皆さんも参加できるSNSキャンペーンもあるので、ふるって応募していただき、メヒカリとクラフトビールのマリアージュ(調和)をぜひ楽しんでほしい」と話している。
(写真:サッポロビールによるサンプル。色味も特徴となっている=市水産振興課提供)