今年もいわきに『冬の使者』がやってきた。ハクチョウである。初飛来を聞いてから時間が経つが、仕事が忙しく今になってしまった▼市内にはハクチョウの越冬地はいくつかあるが、抄子がいつも行くのは小川町の三島橋下。ざっと数えて50羽ほどのハクチョウがいた。のんびりと水面を進んだりして羽を休めたり、盛んに何かをついばんでいるもの。それぞれに思い思いの動作をしている。無事越冬し来春にはシベリアに旅立つことを願いたい▼せっかくここまで来たからと、久しぶりに「草野心平記念文学館」に行ってみた。自然豊かな山腹に建つ文学館には、心平の生涯と作品が紹介されている。また、心平が東京で開いた居酒屋「火の車」も再現され心平ファンにはうれしい。平日とあって来館者はまばらだが、充実した展示内容に来るたびに感動する▼ハクチョウの飛来地もそうだが、心平ファンでなくとも多くの人に訪れてほしい小川の名所の一つだ。