歴史関連書を読み信憑性の云々との一文に出合うと、「一次史料に基づくと~」などといった表現にあたる▼古文書や書状、日記を指すが、江戸以前は一次史料が乏しく、大河ドラマで再び脚光を浴びている豊臣兄弟でいえば、秀吉は生涯で七千通の書状を残したが、秀長は130点ほど。秀長が表舞台に登場する前、信長の憤死前に至っては20点のみという▼秀長の出生、どのような少年期を過ごしたかは伝聞などに基づく後世の文献や記録、いわゆる二次史料を踏まえて探るしかない。第一線の研究者が時代考証をしているとは言え、〝脚色〟という目線が必要だ▼身近な郷土史でいえば、年号の羅列ではなく個人の日記や自分史、新聞が大いに役立つ。例えば戦前戦後のいわきの暮らしはどうだったか。80年も経てば記憶も記録も薄れてしまう。弊紙では先日幕を下ろしたいわき自分史の会の協力を得、最後の作品集を載せている。後の史料として役立つことを願って。