いわきグリーンスタジアムでプロ野球のオールスターゲームを見られるかもしれない、という話を市内の複数の野球関係者から聞いたことがある▼今年は仙台のKスタ宮城で第3戦が行われた。同球場は楽天のホームだから開催も当然だが、東北人でもある中日・落合博満監督が「仙台でオールスターをやれば終わりではない」と、継続して行うことこそが被災者支援であると発言した▼プロ野球は、あの球界再編の危機をきっかけにファンサービスを大事に考えるようになった。今回の東日本大震災でも選手会が中心となってさまざまな形で被災者支援を行ってきた。宮城に続いて福島と岩手でもオールスターを開催することは現実的なことだ▼交通の便を考えるなら郡山か福島だろうが、甚大な被害を受けた浜通り、いわきで開催してほしい。大勢の人が集まればお金が落ちるだけでなく、原発による風評被害をなくすきっかけになる。いわきから開催への熱意を示そう。
片隅抄