35年前の自分の成人式のことは会場だった小名浜市民会館に行ったこと以外何も覚えていない。ただ、学生の身だったばか息子を人並みに祝ってやろうという親の気持ちに気づいたのはずっとあとで、そのことは、散財をかけたことと合わせてとても反省している▼今は取材者の立場で何度も式典の会場に足を運んでいるが、〝体は大人で、心はまだ子ども〟の新成人たちのアンバランスな印象ばかり強くて、いつもため息をついてしまう。平成26年成人式は1月12日に行われるが、どんな式典、記念行事になるのだろう▼今の成人式は、どうみても豪華な〝合同クラス会〟だ。家族はもちろん、主催する市の関係者や関連業者など周りの大人たちばかりが一生懸命で、新成人の何割が周りに対して感謝の気持ちを抱いているのだろうかと思う▼祝ってもらうだけでない、新成人たちから大人になったことへの何らかの決意と感謝のアクションを期待したいのだが、どうかな。