寒さは苦手だが、冬の旅は嫌いではない。地吹雪舞う青森県弘前市内のライブハウスで聞いた津軽三味線、豪雪に囲まれた熱塩温泉など温暖ないわきに住む者として、それぞれ趣があった▼先日、思い立って会津若松市を訪れた。JR磐越東線、磐越西線を乗り継いだ。郡山駅から乗車した「あいづライナー」はスキー客のためか、ゆったりした室内で車窓から見える雪をかぶった磐梯山の景色も格別。乗客の多くは猪苗代、磐梯熱海で下車した▼同市には約15年ぶりの来訪。昨年放送されたNHK大河ドラマ『八重の桜』の影響だろうか、駅前は若い女性グループ、家族連れなどの姿が目立ち、あらためて県内を代表する観光地と思わせた▼各県の観光スポットを紹介する雑誌がある。施設、食べ物などが詳しく掲載され、旅の参考になるのだが、福島県版を見ると震災前後ではおおいに異なる。いわき市を含む浜通りの紹介が極端に少ない。情報発信を進めるべきだろう。