県内の10代は年を追うごとに読書離れが目立つと言われる。それを裏付ける結果が県教委が実施した09年度読書調査の中で明らかになった▼県内の児童生徒を対象にした調査で、1カ月当たりの平均読書数は小学1年生14・4冊、同2年13・7冊だが、学年が上がるに従って読書数は減少し、6年生では5・1冊と1・2年生の3分の1に減る。これが中学生になると2冊台になり、高校生では1冊台まで落ち込む▼本を読まない理由として、小中学校生、高校生とも約2割の人が「マンガの方が楽しい」と答えている。県教委では本年度から「県子ども読書活動推進計画」を策定、小中学生は1カ月1冊以上の本を読むとの目標を立てたが、正直、厳しいものがある▼読書は心の栄養ともいわれ、読書を通じて精神文化や判断力を磨くことができる。今年は「国際読書年」。毎日、短い時間でもいいから活字に親しみ、人生の支えになるような本に出合ってほしいものだ。