先日、家庭料理と称した居酒屋を訪れた。生ビールと日本酒1合、鳥の空揚げを注文し、小一時間ほど浅酌した。飲みながら、勘定は2000円以内かと思ったが、あてが外れた▼酒に付き物の「お通し」。同店では2品出たが、この料金900円が加算されていた。似たようなケースでは、店のPRチラシに印刷されている切り取り線付きの券などがそうだ。生ビール1杯が無料、もしくは半額とあるものの、お通し料金が割高になっている▼釈然としない気分ながらも、JRいわき駅前で催されていた「まちなか屋台夜の部」の最終日に足を運んだ。受付で100円つづり10枚付きのチケットを購入し、好みの店で酒、つまみと交換する仕組みだった▼価格は良心的と思ったが、客の流れにやや難点もあった。人気の焼き鳥店は満員で新しい注文を取る余裕もなく、会場の雰囲気づくりには生演奏よりもBGMが似合う。対価を払う以上、少し注文を付けてみた。
片隅抄