「いわき百景」をご存じか。観光地、風景・眺望、神社・仏閣などに分け、いわきがもつ素晴らしい自然や歴史を広く内外にPRし、後世に伝えていこうと1994年、市民からの意見を聞きながら選定委員会がまとめたものだ▼弊社でも記者たちが百景の中から思い入れのある場所を訪れて、それぞれの視点から百景物語をつづった連載をしたことがあった▼選定から17年。世の中の移り変わりが激しい昨今にあって、市民の間から「いわき百景」そのものが薄らいでいる。そうした中で、新たな動きが芽生えようとしている。それが「いわきひとまち百景」だ▼「いわき百景」が写真として記録されたのに対し、こちらは水彩で描かれている。従来とは違う新しい時代の百景を選定することになっており、その第一弾として8カ所の風景画が出来上がった。いわきをよく見て今よりもっと好きになろうよ。いわきの魅力をとらえた水彩画は、市民にそっと語りかけている。
片隅抄