昨年来、年齢を感じさせない40~50歳代の女性が「美魔女」と称され注目されている。美と若さを保ちはつらつと行動する姿が、テレビでもよく紹介されている▼人生の折り返し地点に立ち、実年齢に負けずに頑張る女性でありたい、という意識が強いようだ。「若返り」や「若さ維持」が目的の美容関連市場も活気に満ちている▼悪いことではない。むしろ言葉だけではない女性の社会進出や地位向上につながる喜ばしいことだと思う。ただ、美しさとは何か、若々しさは必ずしも良なのか、と考える。自分磨きは、それを認め評価してくれる人がいてこそできるものであり、人生経験という荷物を携えながら、若者と同じやり方では無茶が生じることもあろう▼ならば…しわの無い顔はきれいに違いない。しかし、しわが美しさを醸し出す顔もあると思うのである。にっこり笑顔に刻まれた優しい目じりのしわ、そんなしわが似合う顔を目標にして生きるのもいいだろう。