東日本国際大が今年も、大学野球の最高峰の舞台となる全日本大学野球選手権大会に出場する▼東京6大学のように、甲子園で活躍したヒーローがこぞって入部するような派手さはない。しかし全国大会では、強豪にひけをとらないチームに成長した▼レギュラー組が活躍したから全国出場を決めたのではないことを、このチームは如実に物語る。スーツにネクタイ姿で外野スタンドからユニークな声援を送る控え選手の明るさが、どれだけムードを盛り上げたか。天野勝仁主将は試合に出る機会は少なくても、派手なリストバンドをつけた手にメガホンを持ってチームをまとめてきた▼もう1人、チームに欠かせない存在がある。主務として陰でチームを支えてきた4年生の駒形龍之助君。仁藤雅之監督の信頼厚い山形出身の名マネジャーは、ユニホームを着ることもなくチームの雑務を一身に背負った。スコアカードには残らない彼らの〝力〟が勝利を引き寄せるのだ。