夏の高校野球福島大会の組み合わせが21日に決まった▼甲子園の常連で、今大会6連覇がかかる聖光学院のような強豪がある一方、遠野のように昭和63年から24年連続初戦敗退するチームもある。その前年、62年夏の大会は、2回戦で甲子園出場2回の安積商(現帝京安積)を破り、本紙では『遠野物語の始まりだ』との見出しで勝利をたたえた▼勿来も夏の大会は8連敗中と苦戦している。2ケタ失点のコールド負けが5年連続、ここ3年は無得点で終わっている。毎年、新チーム以降部員が不足して大会を辞退し、夏の大会直前にようやく9人がそろうチーム事情では仕方ない。だが勿来は、そんな昔でない平成13年にはベスト4入りしている。準決勝の相手は、この大会で初の甲子園出場を決めた聖光で2―5の惜敗。その強豪を翌14年の大会4回戦で2―0で破ったのも勿来だった▼遠野も勿来も光り輝いた年があった。この夏、どんな試合を見せてくれるだろうか。