文化庁がまとめた23年度「国語に関する世論調査」が先日、発表された。調査は、今後の国語施策の立案に資するとともに、国民の国語に関する興味・関心を喚起しようと、毎年行われている▼この中で、気になったのは「うがった見方をする」「失笑する」の2つ。うがった見方をするは、「物事の本質をとらえた見方をする」が本来の意味で26・4%が正しく回答。失笑するは、「こらえきれず吹き出して笑う」で、本来の意味を回答したのは27・7%だった▼原稿を書く際は「広辞苑」(岩波書店刊)「記者ハンドブック」(共同通信社刊)などで、極力意味を調べるようにしている。調べてみると、勘違いして覚えていた言葉も多々ある▼活字で物事を伝えるだけに、言葉の意味などには非常に気を使っている。今回の調査結果を見てみると、「にやける」「割愛する」など、ほかにも本来の意味を勘違いしていた言葉もあり、あらためて日本語の難しさを実感した。