第46回衆院選が4日に公示された。福島第5選挙区では、立候補を表明していた6人が届け出を済ませ、12日間の選挙戦に突入した▼衆院選での6人の立候補は、入社以来、記憶にない。国政選挙はやはり、無所属での立候補は難しく、これまではいわゆる既成政党からの立候補者だけだったが、今回は解散前後から、いくつもの政党が乱立したのが影響しているとみられる▼選挙のたびに言われているのが、「有権者の関心」。東日本大震災前に行われた市内の主な選挙で投票率を見てみると、平成19年の県議選が53・33%、20年の市議選が58・20%、21年の衆院選が67・02%、21年の市長選が56・02%だった。これらの選挙の中で、衆院選の投票率が一番高かったことに驚いた▼年の瀬も押し迫った12月に選挙が行われるのは29年ぶりという。震災後初めてとなる衆院選。有権者の関心はどこまで高まるのか。政治を変えていくのは、市民が投じる1票の積み重ねとなる。
片隅抄