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片隅抄

2013.06.14

東日本大震災発生の前年12月22日朝、パナマ船籍の貨物船が鮫川河口付近の海岸に座礁したことがあった。強風で打ち上げられた総トン数2976㌧の船体は引き下ろし作業も困難を伴った▼昼夜の満潮時に行われたタグボートによるけん引作業もロープが切断し、中断することもしばしば。取材で約1週間通ったが、夜に吹きつける冬の海風はつらかった▼翌年3月11日、貨物船が座礁した錦須賀地区の海岸、住宅地を大津波がのみ込んでから2年3カ月。同地区を対象にした「錦町須賀防災集団移転促進事業」が10日開始され、住民と市側で土地売買仮契約が結ばれた▼初日、会場にある男性世帯主が訪れた。職業柄、家の新築にはしがらみも生じようが「もうここまでくれば、皆さんにまかせます」と顔写真、氏名公表を了承。大勢の取材陣を前に淡々と手続きを済ませた。その姿に早期から復興協議会を立ち上げ、住民意志を確認してきた地区の気風を感じた。

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