過去2回、中国を訪れたことがある。上海、杭州などだが現地で食したチャーハン、麻婆豆腐、上海ガニの味は忘れがたい。不思議なもので3日もすぎると無性に日本食が恋しくなった▼日本では気にもしなかった味噌汁、漬物の類が頭から離れず帰国早々、同行の先輩とともにすし店に飛び込んだ。大人になると自由気ままな食事が取れるが成長期の子どもたちはそうはいかない。その栄養面をサポートするのが学校給食である▼先日、植田小で磐城農業高の生徒が考案した給食献立の会食会があった。豆類、ゴマ、ワカメ、野菜など7種の食材が使われ、その頭文字から「まごわやさしい献立」。栄養士の意見を参考に試行を重ねたという▼主食、おかず、汁のレシピは一般家庭でも参考になるだろう。弁当にも応用できる。その折、「和食」がユネスコの無形文化遺産登録が決まった。国際機関の認定を受けるほど、日本の食文化は衰退の一途かと複雑な気分でもある。