昨日、中学校卒業式の取材に田人町貝泊を訪れた。先月の大雪とは思えないが、また雪が降ったのだろう。目的地の貝泊小・中までは白い風景がしばらく続き、春まだ浅き感があった▼同校は、児童生徒数の減少で同町内の石住小・中とともに本年度末での閉校が決まっている。式には、卒業する女子生徒1人が臨んだ。校長、来賓あいさつに続き、一緒にすごしてきた6年の女子児童がはなむけの言葉を贈った▼春の遠足、運動会、文化祭など楽しかった思い出を語り、「卒業されても、離れていてもずっと応援しています」と涙声でしめくくった。姉妹のようにすごした日々もこの日が最後。その心情を考えると、こちらもつらくなった▼この女子児童も20日の卒業式をもって貝泊から離れる。立派な校舎に子どもたちの声が響くことはないが、卒業生が述べた感謝の言葉に「豊かな自然」があった。現存校舎と環境を活用した再生案が具体化することを願う。