かつて「敬老の日」は9月15日に決まっていた。それが平成15年施行のハッピーマンデーによって、9月の第3月曜日に変更された。今年は第3月曜日と15日が重なり昔通り15日が敬老の日▼長年にわたって社会に貢献してきた高齢者を敬い、この日市内各地ではさまざまなイベントが行われる。抄子も地域や各種団体主催の敬老会に招かれるが、時間を忘れて歌や踊りを楽しむ高齢者の方々の姿を見ると、あらためて元気なお年寄りが多いと実感する▼その一方で、子どもの数が減って、超高齢化社会が訪れようとしており、社会保障費などの負担増は避けられない状況にある。年々年金は削られ、高齢者が高齢者を介護するといった問題も起きている。国や社会が長い間、社会保障や福祉の充実に目を向けず、これらのことを先送りしてきたからではないか▼長寿を保つことは喜ばしいことだが、今後は高齢者が安心して暮らせる社会づくりがより一層求められる。