モンゴルパワー恐るべし、である。大相撲の新入幕力士・逸ノ城が大関2人を手玉にとり、昨日は横綱までも一瞬にして土俵に這わせた▼昭和48年の同じ9月場所。15歳の中学生だったときに新入幕の大錦が横綱琴桜、大関貴ノ花を破ったのをテレビで見ていたが、56歳の今、再びその快挙を見るとは思わなかった▼そういえば、今開催中のアジア大会の柔道でも、モンゴル勢に日本人選手が圧倒される場面を見せつけられている。欧州勢のパワー柔道に加え、精神面でもたくましいモンゴル人によって剛よく柔を制する波が押し寄せているわけだ▼ところで、大相撲や柔道を見ていて気になるシーンがある。勝った力士、選手がガッツポーズを見せ、観客席からサッカーやバレー会場のような手拍子、選手コールが起こる。これが嫌でたまらない。感情を胸に秘めるのは古くさいか? 和の心をもっていたオランダ人・ヘーシンク(東京五輪柔道金メダル)の逸話が懐かしい。