明日は、文化財防火デー。昭和24年1月26日に奈良・法隆寺で起きた火災を機に定められた▼市内でも、国宝白水阿弥陀堂をはじめとする文化財の特別査察や防災訓練が実施される。いわき市は現在、国指定25、県指定63、市指定182の計270の文化財を有する。いずれも後世に伝え継ぐべき大切な宝物だ▼先日、公民館の講座で、小学生が白水阿弥陀堂のペーパークラフトを制作する教室があった。講師は「子どもたちが地元の伝統的建造物を理解するきっかけになれば」と、クラフトの作り方だけでなく、堂の歴史や建築様式などを説明、子どもたちも耳を傾けた▼そもそも文化財は、最初から文化財であったわけではない。人がその地で大切にはぐくみ守ってきた結果、文化財となったものである。その先人の思いを受け継ぐべき役目が私たちにはある。文化財とその防火デーの意義を、広く子どもたちに伝え、郷土愛を醸成していくきっかけとしたいものである。