通勤する道沿いに、十数年前にある団体が植樹した桜の木がある。当時は細い苗木だったが、年月を経る中で、だんだんと成長してきた。これからもっと大きくなるのだろうと、楽しみでもある▼11日、四倉で地元児童による植樹活動が実施された。道の駅よつくら港わきに、フェイジョアの苗木25本が植えられた。過年にもオリーブやレモンが植えられている。これらの木々は、今後の震災復興期を、子どもたちと一緒に育っていくことになる▼それぞれ、どんな「実」がなるのか。そこに地域にとっての「希望」が込められているのは言うまでもない。地域に根付いた木とは違って、子どもたちの中には志を持って故郷から旅立っていく者も少なくないだろう▼でも、いつかは必ず、「3月11日」という日に植樹した木々に、どんな思いが込められていたのかを、思い出してほしい。そして1人でも多くが、故郷の未来を担う人材となってくれることを、心から願っている。