一般的に火災は暖房など火を使う機会が増える冬場に多いと思われがちだが、実は春から夏にかけて火災が多発傾向にある▼いったん火災が発生すると蓄えた財産など、すべてを灰にするだけでなく、人の命までも奪われかねないだけに、防火活動には万全を期している。消火に従事するのは消防署員はもとより、ボランティアで参加する各地域の消防団員の力も大きい。災害が起きれば住民の避難誘導など、体を張っての活動も行う▼その一方で、どこの消防団も団員の確保には苦労している。先日、市消防団長に就任した大久保克己さんが弊社を訪れ、団員不足を嘆いていた。「昔は入団は順番待ちだったが、今は勧誘に行くと本人ではなく、親から〝仕事が忙しいからだめだ〟と断られるケースが多い」と▼「安心と安全の街づくりのために、本人とその家族をはじめ、雇用主の方にも地域消防団の働きを十分に理解していただき、社員を派遣してほしい」と話す。