常磐湯本町を拠点にした、文化と福祉のボランティア団体がある。名称は「ブッドレア会」。昭和57年、故里見庫男さんが設立し、内外でさまざまな活動を展開してきた▼来年で35年を迎えるが、この間に里見さんの死去など諸事情があり、やや停滞感があった。10年前に約150人を数えた会員数も高齢化、東日本大震災などから年々減少傾向にあるが会の存続には関係者一同、熱い思いを寄せている▼昨夜、「野口雨情記念 湯本温泉童謡館」で同会の今後を話し合う場が設けられた。諸先輩方に交じりこちらも出席した。議論沸騰というわけでもないが、チャーターメンバーの一人が会の成り立ちから、自身の関わりなどを淡々と語った▼2時間を費やした結果、会の存続を確認、来年2月に総会を開くことで落ち着いた。活動はしたいが後継者がいないなど、市内には同じような状況の団体、会が多くあろう。地域コミュニティーを守ることはなかなか難しい。
片隅抄