今、平豊間の復興商店街「とよマルシェ」において、第1回海まち・とよまフォトコンテストの作品展が開かれている。会場には、豊間地区を撮影した写真が並んでいる▼コンテストには80点以上の応募があり、その多くは地元の人による作品とのこと。見ているだけで郷土愛が伝わってくるものばかりだった▼前と変わらず水平線から昇る太陽、母校に集う卒業生、欠けた防潮堤の間から海を望む親子――この5年半ほどの間にあったそんなシーンをとらえた写真も多く、一点一点を前にして、さまざまな思いが頭をよぎった。どの作品からも感じ取れたのが、復興への祈りだった。かけがえのない人々や大切なものを失った人々が、その悲しみを乗り越えてきてこそ押せたシャッターなのだと強く感じた。そして、こうした人々の存在が、地域の希望なのだとも▼作品展は来年1月31日まで。読者の皆さんもぜひ一度足を運んでほしい。きっと元気がもらえると思うから。