3学期が始まり、学校のグラウンドには、子どもたちの元気な声が戻ってきた▼昨年の秋以降、上級生は部活動を卒業し新チームへ移行した。子どもたちは新チームで冬場の練習を行い、新たな団結力を培ったことだろう。この時期は技術力の向上も大切だが、筋力アップも重要だ。ケガのないようじっくりと体をつくっていってもらいたいものだ▼ところで、学校スポーツであっても勝ち負けはある。勝つために子どもたちは苦しい練習に耐え、技術をみがき、精神を鍛えるのだ。ただ、勝ちにこだわるあまり、行き過ぎた指導や練習があってはならない。昨年末、県内高校の名門相撲部で指導教諭による体罰事件が発生した▼学校側はこの問題を前から認識していたという。その時なぜ適切な手を打てなかったのか。体罰やいじめにしろ、心身に傷を受けるのは子どもたち。学校、県教委は子どもたちに与える影響の大きさを考え、再発防止のための対策を講じてほしい。
片隅抄